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2009年7月19日 (日)

Lie型の群(8)

さて、Chevalley底からはそれと同じ数の随伴表現ができるわけですが、その1つをAとします。それから

A0 + A*t + A2/2*t2 + A3/6*t3

というようなものを作ると、これはexpAで、しかもその成分は整数係数のtの多項式になります。

このtにF(p)の生成元を代入すると、これは希望するLie型の群の生成元(の1つ)になります。

少し前の投稿で、

L:= SimpleLieAlgebra( "A", 1, Rationals );
AdjointMatrix( Basis( L ), Basis( L )[1] );

などというものを書きましたが、2行目の方を

A:=AdjointMatrix( Basis( L ), Basis( L )[1] );

としてやれば、これまでに書いたことが実行できるわけです。

もっとも、線形群、回転群(直交群)、Symplectic群(斜交群)を作るのであれば、GAPにはそれ用の関数があるので、特にこうする必要はありません。一方、例外型の群については、特にそのような関数が用意されてはいないようなので、この方法で構成してみることはある程度意味があるかもしれません。

ちなみに、ここまでで説明した方法は、Chevalleyがのちに自分の名前の付いた一連の群を構成するために使った方法(のはず)です。もっとも、具体的に一つ一つ構成したわけではなく、この方法で構成できることを示して、その意数の公式を与えたり、それらが単純であることを証明したりした、ということのようです。

この方法については何箇所かで読んだのですが、なぜこれでよいのかということが納得がいかず(特にexpAの成分が有限項で済むのか、ちゃんとn!で割れるようになるのか、という点)、今回具体的に計算してみて、確かににこれでうまくいくのだとわかったことは、私自身にとっては収穫でした(本当は計算しなくても証明できることだったのでしょうが)。

この話は、とりあえずここまでで一段落です。

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